コンサルテイングアプローチ③ 組織仕事力
テーマ【会社を成長させる組織運営に必要な機能づくり】


■中小企業は片肺企業

会社の成長に伴い問題となるのが、組織の機能であり、それを形にする組織形態である中小企業は片肺企業である。

本来、会社を運営する為に必要な機能を強引に短縮したり、削除しながら機能させているからだ。
勿論そこには人が、能力的、数的にも不足するから兼任主義にならざるを得ない状況がある。
改めて会社を運営に必要な機能を紹介します。

その上で自社の組織機能と照らし合わせ、規模が成長にするにつれ、
どの機能を専任化しなければならないかをご理解してほしい。

■組織作りは必要機能から考える

組織作りは、人ではなく役割、つまり「機能ありき」で考える。
機能とは会社が保有している色々な能力。商品を作る、売る、金勘定をしたり、物を運んだりする機能。
この能力を複数人でやるから、機能としての○○部門が出来上がる。

■会社の規模が拡大すれば、
 必要な機能を細分化・専任化させることが求められる

【社員50人未満の1事業所体制】

中小企業の基本機能は全体調整機能、販売機能、生産機能、財務機能が基本形で
最もシンプルかつ最低限必要な機能を集めた単純な組織形態

【社員50~100人の複数事業所体制】

従業員が50~100人に拡大すれば、基本機能から役員会(経営部門)、物流機能、仕入調達機能、人事機能が必要
戦線が拡大すれば、各戦線での指揮官が必要になるし、戦車部隊(営業機能)が物流機能を兼任していると効率が悪くなるから、歩兵部隊(物流機能)が専任で必要になる

【社員100人以上の複数事業所体制】

そして100人以上になれば、加えて本部機能が必要になる
前線の戦いが拡大すると、全体調整と細部の調整機能を入れないとバラバラになる。

現場は動くがチグハグさが目立ち、思うように効果が上がらない
そこで必要になるのが、全体調整機能の経営本部機能、拡大した現場を調整する
各部署の本部機能(営業本部、生産本部、管理本部)であり、必要性に応じてこれらの機能をとり入れていく

そして次には、マーケティング機能、商品開発機能、情報システム機能、経営企画機能が必要になる規模の拡大につれて組織を動かすために必要な機能が増え、その機能を動かす人・方法を決めなければ、組織は機能しなくなる

■経営は規模との戦い

人は体の成長に合わせ、生活スタイルを変化させ、対応している。
会社も同じように企業規模の変化に合わせ、経営舵取りのギアチェンジをしないと運営が難しくなります
成長していく規模への対応策の視点の一つが経営機能であり、成長している企業は検討しないと成長が止まります

■概要

現状、そして将来の構想を踏まえて先ず、経営全体で必要な機能(部門)を検討します。そしてその部門の末端機能づくりを行います。そして、必要な機能(部門)や末端機能づくりを展開する為の対応能力、経験、又実践していく人員の有無等を検討し、対応策を決定していきます。

実施テーマ実施方法関係担当者
①組織運営に必要な機能づくりの説明マイスターが内容骨子を説明経営者、役員、幹部
②全社的に必要機能の検討、決定部門毎全社的に必要機能を検討、決定(現状、将来構想に基づいて)経営者、役員、幹部
③各部門の末端機能づくりの叩き台を検討、決定報告パターンを基にマイス各部門の末端機能づくりの叩き台を検討、決定各部門単位
④各部門の末端機能づくりの検討・決定各部門の末端機能づくりの叩き台を経営者、役員、幹部に説明し、検討・決定を行う経営者、役員、幹部
⑤末端機能づくりの対応策検討・決定末端機能づくりの対応策(人員教育、確保等)検討・決定経営者、役員、幹部

■進行形式

マイスターが一緒になり、各部門単位で検討し構築していきます

■期間

2ヶ月間


■将来構想の具体化に役立ちます
■現場を動かす必要機能が明確になります
■会社の仕事に現存人員を当て込むで個人・チームの教育のテーマが明確になります
■組織を動かす視点に個人の人ありきだけでなく、機能という視点が追加され客観的に人と仕事の関係を把握できます
■必要機能が明確になると、企業成長の方策が観えてきます