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2012年5月21日  21世紀の売上高公式=数量×単価×付加価値係数

新型日産シーマが発売された。目標販売台数は、わずか年間1000台。
新型シーマの販売台数は年間1000台だが、マーケット価値はその5倍で5000台以上の価値があると日産マーケティングダイレクターは踏んでいる。
最大の売りは職人の手が感性で作り出す事にある。
最高の品質を追求する為に、実際に手で触り点検し、最高の品質を追求しているのが特徴。
例えば、塗装工程では、鏡のような美しい塗装鮮映性を実現するために中塗りが終わった状態でラインから抜かれ、職人の手で水研ぎが追加される。この水研ぎは、まさに職人技。匠の技を持つ選ばれた職人が5μmを磨き上げる。
完成検査でも一度作業ラインから外し、1時間かけて目で見て触ってチェックされる。
高い品質の証して、品質検査確認書に工場長が自らサインし、この品質検査確認書とともに新型シーマは顧客へ納車されることになる。
つまり、職人の手が作り出すのが新型シーマ。
21世紀の売上高公式は数量×単価ではない。
21世紀の売上高公式=数量×単価×付加価値係数である。
付加価値係数とは、商品にどれだけ付加価値を乗せられるかである。
数量・単価は下がる。付加価値係数を1.1以上乗せないと売上は下がる。
勿論、全ての商品には無理であろう。だからどのマーケットに、どのような付加価値をぶつけるのか?
これがコンセプトマーケテイングであり、21世紀の業績を作るポイントになる。シーマにはこのヒントが隠されている。

 
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