2017年1月30日 ◆ ◆ 問題予兆の共有 ◆ ◆
現場の動き方を見て…
■自己治癒力経営
人間には自然治癒力という素晴らしい力があります。
風邪ひいたら暖かいものを食べ、十分な睡眠時間を取れば体は元に治っていきます。
しかし、残念な事に人間が運営する会社にはこの自然治癒力がありません。
それどころか自然治癒力を発揮する間もなく、会社の業績は悪くなったら一気に悪くなっていく傾向が強いのが現実です。
■フエイルセーフシステム
会社で治癒力を発揮する為には、人間集団のレベルを上げるしか方法はありません。
その為には、他人様の集団であるチームで先を見る事が絶対条件となります。
先を見る事とは、現場の動き方を見て『これは違うな、これはおかしいぞ』という予知が出来るようになる事であり、早期発見・早期治療がポイントとなります。
業績が落ち始める時は必ず基本動作が乱れ始めますが、この基本動作の乱れを見過ごさずに直ぐに手を打つ事が重要です。
大事に至る前にその芽を摘む為には、フエイルセーフシステムの構築が求められます。
フエイルセーフシステムというのは、原子力発電所の仕組みで1つのタービンが壊れたら、こういう手を打つ、次にはこういう手を打つと対応策を考える事です。
■チーム共通の見える状態
つまり、現場で発生する問題の予兆要因をチーム全員が理解し、その発生時を見逃さずに発見し、問題予兆を共有し解決策を講じていく事です。
その為には、問題のある現象をメンバー全員が見ても、同じように問題と感じる価値判断基準があるかどうかが重要となります。
強い会社に共通するものとして、価値判断基準の共有化で、この判断基準の共有は、日々の仕事を通してしか鍛えられません。
■会社は潰れるように出来ている
物づくりに技術があるように経営には経営の技術があります。
経営の技術を構築しなければ『社長のやる気=頑張るリズム』だけでは会社の継続はありません。
会社は人間動物園であり、潰れるように出来ています。一般的な組織の特徴は基本的に価値観の似ている人が集まります。
しかし、中小企業は『価値観・育った環境・年代・性別等の違う人達』が集まり、組織を作る特徴を持ちます。だからまとまりにくい特徴を持つわけです。
つまり、会社は『何もしなければうまく回らない事』を前提に会社運営方法を考える方が上手くいくわけで、その一つが問題予兆の共有となります。
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