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2016年2月15日 成長軌道のぶれない軸

この国のものづくりを置き去りにする…

【この国のものづくりを置き去りにする】

この価値観は、現在成長している企業のコンセプトである。

この強いメッセージを発信しているのは、3Dプリンター業界を席巻する株式会社JMC(本社:新横浜)。

2004年に代表取締役に就任した渡邊社長は、保険販売代理店であった同社を3Dプリンター出力事業、アルミ・マグネシウム鋳造事業、医療モデル受託開発・製作事業に業種転換し、拠点3か所、年商10億、社員100名弱の企業に成長させてこられた。

この会社のライバルは大手企業であるが、エッジの効いた独自の価値観で超スピード対応・高精度品質・高単価で他を寄せ付けていない。

この事を展開するポイントとして、

◎ブランドの付加価値を浸透展開させる為に広報・PR部隊を創設

◎過当競争を嫌い、相見積もりを採る仕事はしない

◎3Dプリンター・光造形は365日稼働中

◎見積もり回答は1時間以内

◎3Dプリンター造形サービス無料(1回のみ)

◎特定の顧客・分野・社員に依存しない

◎自前主義でコストダウン

◎専門用語は使わない等を行っている。

この強いメッセージの背景であるが、日本の製造業は高度経済成長を経て、高い技術力により、「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と称されるものづくり大国に成長してきた。

しかし、これから世界の中で強い競争力を持つためには、技術力だけではなく、“スピード”や“サービス”、“ブランド”といった付加価値が今まで以上に求められる事は明らかと渡邊社長はを想定しています。

そして、これからは産地だけではなく、生産者の名前で訴求する時代であるとも確信して、【この国のものづくりを置き去りにする】と強いメッセージを社内・外発信している。

また、JMCの価値観を共有するため、ブランドの指針として価値基準を◎利益こそ、存在価値◎すべてにスピードを◎圧倒的なサービスレベル◎全てを疑え。その中に正解はない。等と10項目設定している。

このJMCは、自社の密着していく価値観を明確化する事によって、成長軌道を作り上げている会社である。

 
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