2014年4月7日 ルートセールスはマーケットマン
ルートセールスは簡単ではない。
売上の安定性はあるが、既存顧客の売上を今以上に伸ばす為には、顧客に対し、提案などをキチンとやらないといけない。
しかも関係性を維持していくことも必要で、一発の売り逃げは出来ない。
ルートセールスにとって、得意先はよきパートナーである。
一方的に商品を押し付けるのではなく、得意先に商品知識、自社・競合他社・業界の情報提供を行う事が求められる。
故に、営業マンは得意先や市場を社内の誰よりも知る最高のマーケティング担当者になる必要性がある。
それでは何を知るのか。
≪ わが社と得意先との質的関係 ≫
①わが社との結びつき②わが社への協力度③受注の安定性
④支払いぶり ⑤人間関係(トップ同志、担当者同志、他関連部門)
⑥取引上の信頼度 他
≪ わが社と得意先との量的関係 ≫
①売上高(月・年平均、前月・前年対比) ②粗利益額および粗利益率
③回収率・(現金、手形比率、そのサイト)④わが社のインストアシェア
⑤わが社商品の在庫能力 他
≪ 業界情報 ≫
①新商品の動向(開発・売れ行き)②市場動向 ③競合状況
④技術動向 ⑤業界のニーズ動向
≪ 顧客ニーズの情報 ≫
①顧客は何に困っているのか?
②顧客は我が社に何を期待しているのか?
③顧客の方針・今後の動向 ◎顧客企業の人事関係
④顧客の購買の重点・購買の決定要因は何か?
⑤顧客の期待する品質・サービス基準は何か?
そして、ライバル分析も必要となる。
顧客は単なる販売先ではなく、宝の情報源でもある。
得意先をどの程度まで知っているかによって営業の方法が変化する。
本当に売るセールスは断れない条件を作って売るから、売れる。
断れない条件づくりは、相手を知るから、出来る戦術方法。
ルートセールスの形態を取っている会社の方は、具体的な顧客を決めて、担当営業マンに【○○社についての今後の考察】というテーマでA4サイズ1枚のレポートを出してもらえば、マーケットマンとしての力量がわかる。
現在は、セールスの前工程にマーケットマンの仕事がないと物は売れない。
会社全体で得意先についてのチェックポイントを設定し、その基準に基づき、情報を収集し、対応していく事がマーケットマンづくりである。 |